概要
歴史能力検定(歴検)は、公益財団法人 歴史文化能力検定協会が実施する日本最大規模の歴史検定試験で、学校教育・生涯学習の双方を目的に全国で実施されています。
「過去を学び、未来を生きる」を理念に、知識だけでなく歴史を読み解く力を測る検定です。
学力評価だけでなく「文化理解力」として就職・進学・教員採用試験などで評価対象にされることも多く、全国で毎年2万人以上が受験する人気の高い教養検定です。
試験内容
1級(日本史/世界史)
- レベル
大学教養レベル/歴史研究者・上級者向け
- 試験方式
4択+記述式+論述問題
- 出題範囲
教科書にとらわれず、広範な史実・史料分析・設問論述
- 出題数
30問
- 試験時間
50分
- 合否基準
正答率60%前後
- 受験料
各8000円
- 受験資格
制限なし
- 合格率
約10〜15%
- 試験会場
全国30会場(東京・大阪など)
2級(日本史/世界史)
- レベル
高校上級〜大学初級
- 試験方式
4択+記述式
- 出題範囲
高校レベルの通史+文化史・外交史を含む
- 出題数
50問
- 試験時間
50分
- 合否基準
正答率60%前後
- 受験料
各7000円
- 受験資格
制限なし
- 合格率
約30%
- 試験会場
全国30会場(東京・大阪など)
3級(日本史/世界史)
- レベル
高校基礎レベル
- 試験方式
4択
- 出題範囲
高校レベルの基礎通史、文化・地理・資料問題
- 出題数
50問
- 試験時間
50分
- 合否基準
正答率60%前後
- 受験料
各5000円
- 受験資格
制限なし
- 合格率
約45%
- 試験会場
全国30会場(東京・大阪など)
準3級(日本史のみ)
- レベル
中学修了レベル
- 試験方式
4択
- 出題範囲
中学校歴史を中心に基礎常識的範囲から出題
- 出題数
50問
- 試験時間
50分
- 合否基準
正答率60%前後
- 受験料
4000円
- 受験資格
制限なし
- 合格率
約55%
- 試験会場
全国30会場(東京・大阪など)
4級(歴史基本)
- レベル
中学1〜2年程度
- 試験方式
4択
- 出題範囲
日本史と世界史の融合(歴史常識・文化・人物)
- 出題数
50問
- 試験時間
50分
- 合否基準
正答率60%前後
- 受験料
3100円
- 受験資格
制限なし
- 合格率
約65〜70%
- 試験会場
全国30会場(東京・大阪など)
5級(歴史入門)
- レベル
小学高学年レベル
- 試験方式
3択
- 出題範囲
初歩的な日本史中心(古代〜戦後)
- 出題数
40問
- 試験時間
50分
- 合否基準
正答率60%前後
- 受験料
2900円
- 受験資格
制限なし
- 合格率
約75%
- 試験会場
全国30会場(東京・大阪など)
合格後
STEP2
合格証書(認定証)の発行
- 合格者には公式の「合格証書」「認定証」が個別発行されます。
- 複数級併願の場合は、合格した級ごとに認定証が届きます。
STEP3
履歴書や資格欄への記載
- 認定証(合格証書)は履歴書や進学・就職時の資格欄に記載可能です。
- 1級・2級の合格者は高卒認定試験科目免除(日本史B・世界史B)や教員採用試験などでも活用できます。
STEP4
次の級へのステップアップ
- 合格級より上位級(例:3級合格→2級挑戦)が可能です。
- 年度をまたいで連続受験する受験者も多いです。
各種表彰
通常の級ごとの合格認定証のほか、特に難易度の高い1級合格者向けに称号型表彰制度があります。「修士」「博士」「大博士」の段階的な称号による表彰が行われています。
| 称号 | 条件 | 表彰内容 |
|---|---|---|
| 修士 | 1級3回合格 | 賞状・盾・記念品授与、表彰式 |
| 博士 | 1級5回合格 | 賞状・盾・記念品授与、表彰式 |
| 大博士 | 1級10回合格 | 賞状・盾・記念品授与、東京表彰式 |
