概要
危険物取扱者試験は、消防法で定められた「危険物」を取り扱ったり、管理したりするために必要な日本の国家資格です。
工場やガソリンスタンドなど、一定量以上の危険物を扱う施設では必ず有資格者の配置が法的に義務付けられています。
化学工場・薬品会社・印刷・燃料・塗料会社・ガソリンスタンドなど、さまざまな現場で危険物を扱う作業や管理、立会い、施設の安全確保・点検・保守などの業務を担当します。
試験種類
甲種
レベル:最難関 全6類すべての危険物を取り扱える
試験時間:2時間
問題数:45問
問題形式:マークシート
合否基準:3科目各60%以上
受験料:7200円
受験資格:
- 化学系学科卒業者
- 大学・短期大学・高等専門学校において「化学に関する学科」または課程を卒業した者(学科名に”化学”が含まれなくても該当することあり。薬学、金属、食品、材料、生物、原子力工学なども対象となることがある)
 - 卒業証明書や学位記、学科名記載の書類が必要
 
 - 化学に関する単位を15単位以上修得した者
- 大学(短大・高専等含む)で「化学に関する授業科目」15単位以上を修得した者
 - 単位修得証明書や成績証明書が必要
 
 - 乙種の危険物取扱者免状を4種以上保有している者
- 乙種のうち以下の4種類を「組み合わせて」取得していること
- 第1類または第6類
 - 第2類または第4類
 - 第3類
 - 第5類
 
 - この条件なら学歴・実務経験は問われない
 - 免状の写しが必要
 
 - 乙種のうち以下の4種類を「組み合わせて」取得していること
 - 乙種の危険物取扱者免状を持ち、2年以上の危険物取扱い実務経験がある者
- 乙種いずれかの免状取得後、2年以上の危険物取扱い(ガソリンスタンド・工場等での実務)経験がある
 - 実務証明書と会社印などが必要
 
 - 化学系修士や博士の学位取得者
- 化学に関する専攻課程で修士または博士の学位を取得した者(外国の同等学位も可)
 - 学位記コピー等の提出
 
 
試験会場:全国47都道府県の消防試験研究センター支部・指定会場で実施(都道府県ごとに日程・会場が異なる)
乙種1類
レベル:中級 酸化性固体〈塩素酸塩類、過塩素酸塩類、無機過酸化物、亜塩素酸塩類等〉
試験時間:2時間
問題数:35問
問題形式:マークシート
合否基準:3科目各60%以上
受験料:5300円
受験資格:特になし
試験会場:全国47都道府県の消防試験研究センター支部・指定会場で実施(都道府県ごとに日程・会場が異なる)
乙種2類
レベル:中級 可燃性固体〈硫化リン、赤りん、硫黄、鉄粉、金属粉、マグネシウム等〉
試験時間:2時間
問題数:35問
問題形式:マークシート
合否基準:3科目各60%以上
受験料:5300円
受験資格:特になし
試験会場:全国47都道府県の消防試験研究センター支部・指定会場で実施(都道府県ごとに日程・会場が異なる)
乙種3類
レベル:中級 自然発火性物質及び禁水性物〈カリウム、アルキルアルミニウム、黄りん等〉
試験時間:2時間
問題数:35問
問題形式:マークシート
合否基準:3科目各60%以上
受験料:5300円
受験資格:特になし
試験会場:全国47都道府県の消防試験研究センター支部・指定会場で実施(都道府県ごとに日程・会場が異なる)
乙種4類
レベル:中級 引火性液体〈ガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油、動植物油類等〉
試験時間:2時間
問題数:35問
問題形式:マークシート
合否基準:3科目各60%以上
受験料:5300円
受験資格:特になし
試験会場:全国47都道府県の消防試験研究センター支部・指定会場で実施(都道府県ごとに日程・会場が異なる)
乙種5類
レベル:中級 自己反応性物質〈有機過酸化物、硝酸エステル類、ニトロ化合物等〉
試験時間:2時間
問題数:35問
問題形式:マークシート
合否基準:3科目各60%以上
受験料:5300円
受験資格:特になし
試験会場:全国47都道府県の消防試験研究センター支部・指定会場で実施(都道府県ごとに日程・会場が異なる)
乙種6類
レベル:中級 酸化性液体 〈過塩素酸、過酸化水素、硝酸等〉
試験時間:2時間
問題数:35問
問題形式:マークシート
合否基準:3科目各60%以上
受験料:5300円
受験資格:特になし
試験会場:全国47都道府県の消防試験研究センター支部・指定会場で実施(都道府県ごとに日程・会場が異なる)
丙種
レベル:基礎 第4種のうちガソリン・灯油など限定品目のみ
試験時間:1~1.5時間程度
問題数:25問
問題形式:マークシート
合否基準:3科目各60%以上
受験料:4200円
受験資格:特になし
試験会場:全国47都道府県の消防試験研究センター支部・指定会場で実施(都道府県ごとに日程・会場が異なる)
合格後
公開試験会場
- 試験実施後、1~2週間程度で合否通知が自宅に郵送されます。
 - 通知はがきの片面が「免状交付申請書」となっていることが多いです。
 
- 合格通知に記載された内容に従い、免状交付申請書に必要事項を記入します。
 - 申請時に必要なもの(共通例):
- 免状交付申請書(合格通知はがき)
 - 写真1枚(所定サイズ、6ヶ月以内、証明写真)
 - 手数料(2,900円, 各都道府県・現金書留または収入証紙等指定)
 - 返信用封筒(住所記載・郵送料分切手貼付)
 
 
受験地の消防試験研究センター支部または中央試験センターへ郵送または窓口提出します。
諸手続き後、通常2~4週間程度で「危険物取扱者免状」が自宅へ簡易書留等で届きます。
- 免状は全国で有効。
 - 顔写真の更新のみ10年ごとに必要(資格自体は有効期限なし)。
 
