概要

狩猟免許は、鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律に基づき、住所地の都道府県知事が交付する免許です。

狩猟を行うためには、まず狩猟免許試験に合格して免許を取得する必要があります。

免許には4種類があり、使用できる猟具の種別によって分かれています(第一種銃猟免許、第二種銃猟免許、わな猟免許、網猟免許)。

安全な狩猟と野生生物の保護のため必要な資格であり、都道府県の知事の管理のもと試験と手続きを経て取得します。

試験内容

受験資格

  • 第一種銃猟免許(銃を使う狩猟):満20歳以上
  • 第二種銃猟免許、わな猟免許、網猟免許:満18歳以上
  • 以下に該当する者は受験できません
    • 意識障害や精神障害がある者
    • 麻薬・覚醒剤等の中毒者
    • 狩猟免許を取り消されて3年未満の者
    • 不正な手段で狩猟免許試験受験禁止期間中の者

試験方式

  • 知識試験(筆記・三肢択一式):30問、90分
  • 適性試験(視力、聴力、運動能力の検査)
  • 技能試験(猟具の取り扱いや鳥獣の判別等。免許種類ごとに内容が異なる)

適性試験

  • 視力(例:両眼0.5以上、片眼の場合は視野も考慮)
  • 聴力(10mで90デシベルの警音が聞こえること)
  • 運動能力(歩行や手足の運動能力の確認)

※眼鏡や補聴器の使用は可

技能試験

  • 網猟・わな猟:猟具の判別、設置方法、鳥獣判別
  • 第一種銃猟免許:銃の点検、分解・組立、装填、姿勢、距離目測、鳥獣判別、空気銃の操作
  • 第二種銃猟免許:空気銃の圧縮・装填・姿勢、距離目測、鳥獣判別

出題範囲

  • 鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法令
  • 鳥獣の保護管理に関する知識
  • 鳥獣の種類や生態に関する知識
  • 猟具の種類や取り扱いに関する知識
  • 個体数管理の概念等

出題数

  • 知識試験:30問(3択)
  • 適性試験と技能試験:実技検査あり

試験時間

  • 知識試験:90分
  • 適性試験・技能試験は別個に検査

合格基準

  • 知識試験:正答率70%以上
  • 技能試験:30点減点で失格、70%以上の得点が合格の目安
  • 適性試験:視力・聴力・運動能力の基準を満たすこと

合格率

非公開

難易度は勉強すれば合格可能なレベル

受験料

1種類につき5200円

受験会場

受験者の住所がある各都道府県で実施されるため、基本的に居住地の都道府県が試験会場になります。

合格後

STEP1
免許交付申請
  • 合格発表後、都道府県知事に狩猟免許の交付申請を行います。
  • 申請に必要な書類(合格通知書、写真、申請書、健康状態申告書など)を提出します。
STEP2
免許証の交付
  • 書類審査や申請後、免許証が交付されます。
  • 通常、申請から免許証交付まで数週間かかります。
STEP3
狩猟者登録
  • 狩猟を行うために、都道府県の狩猟者名簿に登録する必要があります
  • 狩猟有効期間の開始前に登録を済ませます。
STEP4
狩猟活動開始
  • 免許と狩猟者登録が完了すると、狩猟が可能になります。
  • 安全管理を徹底して狩猟を行います。
STEP5
更新と講習

免許には有効期限(3年)があり、更新時には更新講習の受講や適性検査が必要です。