目次 [ close ]

問題

11.彼女は巾幗の身でありながら、社会運動の先頭に立ち、多くの人々を勇気づけた。

12.初夏の野山に、杜鵑の声が響き渡っていた。

13.大雨のたびに裏町は必ず雨潦の氾濫に災害を被る処である。

14.肇国以来の伝統を守り続けてきた文化は、今も息づいている。

15.飆風一陣、地を動かし、山の木々が揺れ動いた。

16.重要な戦略拠点として、この峠は国の鎖鑰である。

17.深夜の静かな寺の鐘の音が耳朶を打った。

18.戦時中は藜羹ばかりの食生活で、栄養が偏りがちだった。

19.歴史的な城跡から騁望すると、広大な平野が一望できる。

20.彼の鹵莽な発言が社内で問題となった。

解答・解説

解答・解説を表示

11.巾幗(きんかく):①女性の髪飾りや頭巾

         ②(転じて)女性、女性的なもののたとえ

:【音】カク 【訓】かみかざーり

①女性が髪を包む布、髪飾り

巾幗之贈」(きんかくのぞう)

意味:意気地なしで臆病なことをはずかしめる言葉


12.杜鵑(とけん):ホトトギス(カッコウ科の鳥)を指す言葉

:【音】ト、ズ 【訓】やまなし、ふさーぐ、とーじる、もり

①やまなし、バラ科の落葉小高木 ②塞ぐ、閉じる ③もり、神社の森

:【音】ケン 【訓】ほととぎす

①「杜鵑」「杜鵑花」に用いられる語


13.雨潦(うろう):降雨によって生じた水たまりや溜め水、あまみずのことを指す言葉。

:【音】ロウ 【訓】ながあめ、にわたずみ

①大雨、ながあめ

にわたずみ、雨水の溜まり水

雨が降ったあとの地面にできる大きめの水たまりを表現したい場合、

都市・町の歩道や道に水が溜まり流れている情景などに用いられる。


14.肇国(ちょうこく):新しく国家を建てること、国のはじめ。

:【音】チョウ 【訓】はじーめる、はじーめ

はじめる、おこす、はじめ


15.飆風(ひょうふう):急に激しく吹く風、つむじ風のこと。

:【音】ヒョウ 【訓】かぜ、つむじかぜ、みだーれる

かぜ、つむじかぜ、大風 ②乱れる


16.鎖鑰(さやく):①錠と鍵のこと、または戸締まりを指す言葉

        ②(転じて)外敵の侵入を防ぐ重要な場所、要所

:【音】ヤク 【訓】かぎ、とーじる

①かぎ(鍵)、じょう(錠) ②とじる、とざす


17.耳朶(じだ):耳たぶのこと

:【音】ダ、タ 【訓】えだ、しだーれる、うごーかす

①えだ、花のついた枝 ②しだれる、枝や花などが垂れ下がる ③垂れ下がっている ④うごかす ⑤ひとふさ


18.藜羹(れいこう):①アカザの吸い物

         ②(転じて)粗末な食べ物

:【音】レイ 【訓】あかざ

①あかざ、アカザ科の一年草

:【音】コウ、カン 【訓】あつもの

①あつもの、野菜や肉を煮た吸い物

藜羹を食らう者は大牢の滋味を知らず」(レイコウをくらうものはタイロウのジミをしらず)

意味:卑しい人間には、高尚で奥深いことは理解できないということのたとえ

に懲りて膾を吹く」(あつものにこりてなますをふく)

意味:一度の失敗に懲りて、要らぬ心配をするたとえ

※熱い吸い物で口をやけどした者は、冷たい膾までを吹いて冷ましてから食べるという意から


19.騁望(ていぼう):馬を走らせて広々とした景色を思うままに眺めること、自由に見渡すこと

:【音】テイ 【訓】はーせる

馳せる、馬を走らせる ②思いをはせる、ほしいままにする、心ゆくまで述べる


20.鹵莽(ろもう):①塩分を含んだ荒れ果てた土地や草の多い野原のこと。

        ②軽率で粗雑な様子、思慮が浅く無分別なこと

:【音】ロ 【訓】しお、しおち、うばーう、たて、おろそーか、おろーか

①塩、塩分の含んだやせ地、塩地 ②かすめる、うばう、奪い取る ③たて、大盾 ④おろそか、軽々しい ⑤おろか

・鹵獲(ろかく):洗浄で、敗北した敵から軍用品や兵器などを奪うこと

・鹵簿(ろぼ):儀礼用の武器や武具を備えた兵を伴った、行幸・行啓の行列

:【音】モウ、ボウ 【訓】くさむら、くさぶかーい、おおーきい、あらーい

①草、くさむら、くさぶかい ②大きい、広い ③荒い、そそっかしい